
ハードロックⅡ
ひび割れ注入工法
ハードロックⅡとは
ハードロック注入工法は、変性アクリル樹脂「ハードロックⅡ」 を使用した、コンクリートのひび割れ注入修復工法です。 ひび割れ注入法には次の3工法があります。
- 「含浸工法」:微細なひび割れ(0.5㎜以下)に対しひび割れ上に 塗布するだけでひび割れに含浸させます。
- 「低圧注入工法」:幅0.2~5㎜のひび割れに対し、低圧注入治具 を用いて注入します。
- 「高圧注入工法」:厚みが大きく、幅5㎜以下のひび割れに対し、 高圧注入ポンプ器を用いて、確実に充填させます。

工法の特徴
- 低温でもスピーディーに硬化
冬場でも作業が可能で、
養生時間を大幅に短縮できます。 - 取り扱いが簡単で作業効率が向上
A剤とB剤の混合は1:1をベースとしていますが、正確な計量混合が不要で、混合比ズレによる接着不良も起きにくく、作業効率・信頼性が向上します。スタティックミキサーを装着したシリンジタイプで1液ライクに使用できます。 - 強度を維持する高い耐久性
耐湿性が高く、乾燥繰返しによる大幅な強度低下がありません。 - 環境にやさしく、安全性が高い
環境ホルモン類似物質(ビスフェノールA、フタル酸-2-エチルヘキシル、ノニルフェノール)を含みません。
燃焼時に有毒な青酸ガスを発生しません。

用途
コンクリート構造物のひび割れ注入

1. 含浸注入工法の施工手順
-
コンクリート前処理
サンダーブラスト処理等により表面を清掃し、含浸性を高めます。
1.
-
施工範囲マーキング
含浸注入剤を塗布するひび割れ、あるいは範囲をマーキングします。
2.
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含浸注入剤計量混合
含浸注入剤のA/B剤を1:1の割合で計量し、均一になるまで混合します。
(ハードロックII DK-550-003使用)3.
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含浸注入剤塗布
ひび割れに直接刷毛で塗布する場合と、大面積に亀甲状のひび割れが多くある場合はローラーで塗布します。
4.
-
含浸状況確認・硬化養生
ひび割れに吸い込まれている場合は再度塗布して確実に含浸させます。ローラー塗りの場合では規定量を2〜3回塗りを行います。
5.
-
仕上げ(必要に応じて)
硬化確認後、必要に応じて仕上げ塗布を行います。
6.
-
片付け・清掃
7.

2. 低圧注入工法の施工手順
-
事前調査・マーキング
対象のひび割れを調査確認し、事前協議などで設定した注入長さや注入問隔にマーキングをします。
1.
-
ひび割れ部表面処理
ひび割れに沿ってほこリ等を除去し、ひび割れ表面を露出させるとともにシ-ル材の接着力を確保します。
(サンダー・パキュームプラスト等)2.
-
注入箇所処理
工フロ等で注入口が閉塞されている等、状況に応じてドリル穿孔します。
注入箇所には予めマスキングテ-プを貼っておきます。(ミスドリル60推奨)3.
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ひび割れ部シール処理・硬化
ひび割れ全長にシール材を塗布します。
(ハードロックIIER153-400F・ダイナNまたは、デンカキューテックス使用)4.
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低圧注入治具接着・硬化養生
マスキングテープを撒去し、同部位にER153-400FまたはダイナNで低圧注入治具を接着します。(スクイズプレート・シリンダー他使用)
5.
-
低圧注入開始
注入治具にアクリル樹脂注入剤を充填し、ひび割れへの注入を開始します。(DK550-003文はER153-005使用)
6.
-
注入剤硬化養生
注入剤が硬化するまで養生します。硬化確認は混練時の残材や治具内の注入剤を指触確認します。
7.
-
撤去・片付け・清掃
注入治具としてシール材を皮スキやスクレーバーで撤去し、必要に応じてサンダー掛け・仕上げ材塗布を行います。
8.

3. 高圧注入工法の施工手順
-
事前調査・マーキング
対象のひび割れを調査確認し、事前協議などで設定した注入長さや注入問隔にマーキングをします。
1.
-
ひび割れ部表面処理
ひび割れに沿ってほこリ等を除去し、ひび割れ表面を露出させるとともにシール材の接着力を確保します。(サンダー・パキュ-ムプラスト等)
2.
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注入箇所ドリル穿孔
ひび割れに近傍のコンクリ-ト健全部から斜めに、ひび割れ部内部を通過するようドリル穿孔します。 穿孔経は使用する注入プラグに合わせます。
3.
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注入孔内清掃
工アによリ注入孔内の削リ粉等を吹き飛ばして清帰します。
4.
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注入プラグ取り付け
逆止井付き高圧注入プラグを孔内に差し込み、頭部のポルトを第め込んで孔内に固定します。(高圧注入プラグ使用)
5.
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ひび割れシール処理・硬化養生
ひび割れ全長にシール材を塗布します。
(ハードロックII ER153-400、ダイナN文はデンカキューテックス使用)6.
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高圧注入開始
注入ポンプのホッパーに注入剤を投入し、注入ガンとプラグを接読し、レバーをって注入を開始します。
(ハードロックII ER550-003、高圧ポンプ使用)7.
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注入硬化養生
注入剤が硬化するまで養生します。
硬化確認は混練時の残材や捨て打ちした注入剤で確認します。8.
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撤去・片付け・清掃
注入プラグの頭部をハンマーで析リ、指定された材料等で埋め戻します。シールは、皮スキンや酢クレーバーで撒去し必要に応じてサンダー掛け・仕上げ材塗布を行います。
9.

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