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コンクリートの中性化

錆びない鉄筋?

鉄筋を空気中に放置すると、錆(さ)びてしまいます。 それは、空気中の二酸化炭素などによって 鉄が酸化してしまうために起こる現象です。 では、コンクリート中の鉄筋が錆びないのはなぜでしょうか? それは、コンクリート内部に多量に存在する 水酸化カルシウムと関係しています。 セメントから供給される水酸化カルシウムは、 コンクリートをpH12以上という高いアルカリ状態に保ち、 鉄筋に不導体被膜という薄い酸化化合物の皮膜を 形成して保護するのです。

コンクリートが凶器に変わる時

しかし、コンクリートが高アルカリ状態でなくなったとしたら? 当然、不導体被膜が破壊された鉄筋には、錆びが発生します。 錆びは鉄筋を膨張させ、膨張した鉄筋はコンクリートに ひび割れを生じさせます。 そのひび割れからコンクリート内部に水が入り込み、 更に鉄筋は錆びる・・・という劣化への加速的な悪循環が 発生してしまうのです。 こうなると、私たちを守るはずのコンクリートが、 崩落、崩壊、など命を奪いかねない凶器に変わってしまいます。

コンクリートの中性化

なぜ、コンクリートがアルカリを失ってしまうのでしょうか? それは、水酸化カルシウムと空気の反応に関係しています。 コンクリート中のpHを保つ働きをしていた水酸化カルシウムは、 空気中の二酸化炭素に反応して炭酸カルシウムを生成してしまい、 同時にpHを失ってしまうのです。 コンクリートがアルカリ状態を失っていき、酸性へ傾くことを コンクリートの中性化といい、コンクリート劣化の大きな原因の 一つになっています。

コンクリートの再生?

このような中性化コンクリートをまたアルカリ状態に 戻すことはできないのでしょうか? 従来の中性化コンクリートの補修には、中性化したコンクリート除去、 鉄筋の防錆処理など破壊を伴う工法が大半でした。 しかし、テクノクリート/施工研究会が推奨するアルカリート工法は、中性化を受けたコンクリートそのものを 電気浸透原理により再アルカリ化し、非破壊で健全な状態に 再生するという画期的な工法です。

早期発見、適切処置

コンクリート中性化の非破壊による再生は、コンクリートの 劣化進行度合いによって、不可能な場合もあります。 劣化が末期に達していれば、撤去して新設するしかないでしょうし、 劣化の進行途中に複合的な問題を抱えてしまえば、 大規模な補修が必要となるでしょう。 また、コンクリートの補修は、施工方法を間違えると 劣化を加速しかねず、大変危険です。 いずれにしても、大切なのは「コンクリートの定期的に検査し、 劣化原因を正しく見極め、早期に適切な処置を講じる」ということです。

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